今回、紹介するトピックは料理を美味しくするテクニックの1つである「旨味の相乗効果」。
旨味の相乗効果とは、旨味成分を含む食材を組み合わせることで、数倍美味しく感じられるという効果です。
ちょっとしたコツを知ることで日頃の料理を美味しくできたら嬉しいですよね。
この記事を通して旨味の相乗効果を発揮する組み合わせを知り、毎日の食卓をより素敵なものにしてみませんか。
□旨味の相乗効果に大切な2種類の組み合わせとは?
旨味の相乗効果とは、異なる旨味成分を組み合わせて使うことによって、感じる旨味が倍増する現象です。
現在わかっている時点で、旨味が発生する組み合わせは以下の2通りです。
*グルタミン酸×イノシン酸
グルタミン酸を多く含む食材は野菜や海藻、イノシン酸を多く含む食材は魚や肉です。
どちらの旨味も日頃の料理に使いやすい食材に多く含まれているため、身近に取り入れやすいところが嬉しいですね。
和食では味噌汁、洋食ではポトフが旨味成分を発揮するメニューの例として挙げられます。
*グルタミン酸とグアニル酸
こちらの旨味成分の組み合わせは、グアニル酸が含まれている食材が少ないため、上記の組み合わせほど旨味成分を生かした料理のバリエーションは多くありません。
グアニル酸が含まれている食材として、干し椎茸が代表として挙げられます。
グルタミン酸を含む昆布で出汁をとり、干し椎茸を入れた茶碗蒸しは旨味の相乗効果により、化学的にも「美味しい」と言えますね。
□旨味の相乗効果のメリット!
旨味の相乗効果はただ単に美味しさが増すだけではありません。
以下の2つのようなメリットがあります。
1:減塩料理への活用
減塩料理に旨味の相乗効果を取り入れると、満足感が高まり「物足りなさ」を解消できます。
減塩の場合、塩味を減らすため物足りなさを感じてしまいますが、旨味で補うことで解消できるのです。
2:唾液分泌量の増加
梅干しやレモンのような酸味が強いものを想像すると、唾液が多くなりますよね。
実は、旨味は酸味よりも、唾液の分泌効果が高いという研究結果が出ています。
唾液分泌量が増加することで、味覚障害やドライマウスが改善されたという事例もありますので、味覚障害でお悩みの方は積極的に旨味を取り入れてみてはいかがでしょうか。
□まとめ
グルタミン酸とイノシン酸、グルタミン酸とグアニル酸は組み合わせることで、旨味の相乗効果を発揮し、料理がさらに美味しくなります。
旨味の相乗効果のメリットは美味しさが増すだけではなく、塩味のなさをカバーしたり、唾液の分泌量を増加させることです。
アレンジ次第でさまざまな料理に旨味の相乗効果を取り入れられますので、ぜひ皆さんも日頃の料理に取り入れてみてください。