パエリアやアクアパッツァなど、様々な料理に使われるアサリ。
カロリーが低いことに加え、アミノ酸やマグネシウム、鉄分などの成分が豊富に含まれていることから、老若男女問わずたくさんの方に愛されています。
今回は、そんな大人気のアサリに多く含まれる「コハク酸」についてご紹介します。
□アサリに含まれるコハク酸とは?
コハク酸とは、アサリをはじめとした貝類に含まれる旨味成分のことで、食品添加物の1種です。
自然界では、貝類以外にも菌類・化石・藻類など幅広いものに含まれています。
そんなコハク酸の用途は主に以下の3つです。
・加工食品
・酒類
・調味料
加工食品には、主に旨味成分として使用されています。
具体的な例は、インスタントラーメンやかまぼこ、ソーセージなどへの旨味・酸味としての添加です。
また、身体に良いとされている豆腐を製造する際にも使用されています。
酒類には、酸味や塩味、苦味を出すために使用されています。
主な使用例は、ワインやビール、清酒などです。
調味料には、味の調整役として利用されています。
よく使われる醤油や味噌、みりんなども、コハク酸によって味が調整されています。
□コハク酸の3つの効果についてご紹介!
1:がん細胞の増殖の抑制
コハク酸には、胃がんや大腸がんのがん細胞の増殖を抑制する効果があるとされています。
ポリフェノールを摂取させたネズミの大腸内でのコハク酸濃度が20ミリモルになると、大腸がんのがん細胞の増殖が半減することが実験によって証明されたのです。
現在はネズミでの実験までとなっておりますが、今後は人への応用が期待されています。
2:肌荒れ防止・美肌効果
コハク酸は現在、様々な化粧水に使用され始めています。
その理由は、収斂(しゅうれん)作用にあります。
収斂作用とは、たんぱく質の性質を変化させて組織や血管を収縮させる作用のことです。
これにより毛穴が収縮されてお肌がきめ細やかに仕上がるため、肌荒れ予防や美肌効果が期待されます。
3:脂肪の燃焼促進
ネイチャーという科学誌は、「コハク酸を食べているネズミは食べていないネズミよりも太りにくく糖尿病にもなりにくい」ということが実験によって証明されたと伝えています。
人間に対しても同様に脂肪の燃焼を促進させる効果があるとされています。
□まとめ
今回は、コハク酸の用途や効果についてご紹介しました。
コハク酸の効果の証明はまだネズミでの実験にとどまっていますが、人体にとって良い影響をもたらす可能性は高いです。
何か料理を作る際は、ぜひコハク酸に注目してみてください。