日本の料理の基盤とも言える「だし」。
このだしには、一番だしと二番だしという、2つの主要な種類があります。
これらのだしは、見た目や取り方だけでなく、風味や使用方法にも大きな違いがあります。
今回は、これらのだしの深い世界に触れながら、その取り方や特徴、そして何に使うのかについて紹介します。

 

□二番だしと一番だしの基本的な違い

だしは、日本料理の基盤とも言える存在ですが、その中でも特に「一番だし」と「二番だし」は、その取り方と特徴で大きく異なります。

 

*だしの取り方

 

一番だしと二番だしの違いは、使用する材料そのものではなく、その取り方、そしてその過程にあります。
一番だしは、かつおぶしや昆布といった主要な材料から、最初に取るだし汁のことです。
この過程で、昆布やかつおぶしの旨味や香りがしっかりと出汁に移ります。

 

一方、二番だしは、一度だしを取った後のだしがら、つまり一番だしの残りを再利用して取るものです。
このだしは、じっくりと時間をかけて煮出すことで、深い旨味を引き出します。
一番だしとは異なり、こちらはより濃厚な味わいが特徴となります。

 

*それぞれの特徴

 

一番だしは、その透明感のある琥珀色が非常に特徴的です。

また、風味が非常に豊かで、口に入れた瞬間にその上品な味わいを感じられます。
この繊細な風味は、味付けの薄い料理や、素材の味を生かしたい料理に最適です。

 

対照的に、二番だしは、香りは控えめでありながら、その濃厚な旨味が際立っています。

この濃厚な旨味は、濃い味付けの料理や、しっかりとしたコクを求める料理に非常に適しています。
特に、煮物や炊き込みご飯などの料理に使用すると、その深い味わいを存分に楽しめます。

 

□二番だしを何に使う?最大限に活かす料理の選び方

1.一番だしの特徴を活かす料理

 

一番だしの繊細な風味を最大限に活かすため、味付けの薄い料理がおすすめです。
例えば、お吸い物やすまし汁、茶碗蒸し、だし巻き卵などは、一番だしの風味をしっかりと感じられます。

 

2.二番だしのコクを活かす料理

 

二番だしは、その強い旨味を活かすため、調味料を多く使用する味付けの濃い料理に適しています。
お味噌汁やそばつゆ、うどんはもちろん、鯖の味噌煮や煮物、炊き込みご飯なども、二番だしのコクが際立ちます。
また、肉じゃがや煮しめ、おでんなどの家庭料理にも、二番だしは欠かせません。

 

□まとめ

一番だしと二番だし、それぞれの特徴や活用法を理解することで、料理の味をさらに引き立てられます。

日本の伝統的な味を深く知るためにも、これらのだしを上手に取り入れて、さまざまな料理を楽しみましょう。