ラーメンの旨味は、何と言ってもそのスープにあり。
そのスープを支える重要な要素の一つが、煮干しです。
煮干しの種類、そして煮出す時間によって、スープの味わいは大きく変化します。
今回は、ラーメン店が最高の煮干しだしをひくための知識と技術を、煮干しの選び方から煮出し方、そしてその後の処理方法まで、詳しくご紹介します。

 

ラーメン店の煮干し選び

 

最適な煮干しの種類

 

ラーメンに使用する煮干しは、その種類によってだしに含まれる成分や風味、そして仕上がりの濃度が異なります。
例えば、脂の少ない夏のカタクチイワシを原料とした煮干しは、上品でスッキリとしただしがとれます。
一方、脂の多い煮干しは、濃厚でコクのあるだしになりますが、えぐみが出やすい傾向があります。
使用するラーメンの種類や、目指すスープの味わいに合わせて、最適な煮干しを選びましょう。

 

鮮度を見極めるポイント

 

鮮度の良い煮干しは、頭と身がくっついており、腹が割れておらず、銀白色をしています。
黄色っぽく変色しているものは、脂焼けしており品質が低下している可能性がありますので避けましょう。
購入時は、これらの点をチェックし、鮮度の高い煮干しを選びましょう。

 

仕入れ先の選び方

 

信頼できる仕入れ先を選ぶことは、高品質な煮干しを安定的に確保するために非常に重要です。
地元の魚屋や、煮干しの専門業者など、品質管理に力を入れている業者から仕入れることをおすすめします。
また、定期的にサンプルを取り寄せ、味や品質を比較検討することも有効です。

 

 

 

煮干しの最適な煮出し時間

 

煮出し時間とだし成分の関係

 

煮出し時間によって、だしに溶け出す成分が変化します。
短時間では、比較的軽い風味と旨味が抽出されます。
長時間煮出すと、濃厚なだしが得られますが、同時にえぐみも出てしまう可能性があります。
また、事前に水に漬けておくことで、より多くの旨味成分を抽出することができます。

 

水出しと煮出しの比較

 

水出しは、煮干しを水に長時間浸ける方法で、すっきりとした上品なだしがとれます。
冷蔵庫で一晩置くだけで簡単に作れるため、時間がない時にもおすすめです。
一方、煮出しは、煮干しを煮詰める方法で、濃厚でパンチの効いただしが得られます。
使用する煮干しや、目指すスープの味わいに合わせて、適切な方法を選びましょう。

 

理想的な煮出し時間の決定

 

理想的な煮出し時間は、使用する煮干しの種類や量、そして目指すスープの濃さによって異なります。
一般的には、煮出しの場合は10分程度、水出しの場合は5~10時間程度が目安です。
しかし、これはあくまで目安であり、実際に試行錯誤を繰り返しながら、最適な時間を探ることが重要です。
最初は短時間から始め、徐々に時間を長くしていくことで、自分にとって最適な煮出し時間を発見できるでしょう。

 

煮出し後の処理方法

 

煮出し後、煮干しを取り除く際は、目の細かいザルや布巾を使用し、丁寧に濾過しましょう。
だしガラは、捨てずに佃煮などに再利用することも可能です。
カルシウムなどの栄養分を余すことなく活用することで、コスト削減にも繋がります。

 

 

まとめ

 

今回は、ラーメン店における煮干しの選び方から、最適な煮出し時間、そして煮出し後の処理方法までを解説しました。
煮干しの種類や鮮度、煮出し時間、そして水出しと煮出しの使い分けによって、ラーメンのスープの味わいは大きく変化します。

しかし、煮干しでだしを取っているとどうしても時間がかかってしまいます。
濃縮だしを用いることで人件費の削減や従業員の労働環境を改善できます。
経営にお困りの方は濃縮だしの活用を検討してみて下さい。