「旬のあさりを提供したいけれど、下ごしらえが面倒でお客様に提供しにくい」
そう思っていませんか。
旬の食材を使うことは、その美味しさを最大限に引き出す秘訣です。
今回は、春と秋の味覚であるあさりに焦点を当て、その旬の時期と美味しさを引き出す下ごしらえの方法について紹介します。
□あさりが最も美味しい旬の時期とは?
あさりは日本各地で愛される貝類で、その美味しい時期は産地によって異なりますが、一般的には春から初夏、そして秋が旬とされています。
この時期にはあさりが産卵前で栄養を蓄えており、身がぷりぷりとしており旨味が増しています。
*産地ごとの旬の違い
北海道では4月から7月が、千葉県では3月から5月、そして9月から10月が旬です。
特に千葉県では「江戸前あさり」として知られる肉厚で大粒のあさりが特徴です。
一方、浜名湖産のあさりは旨味が豊かで、静岡県では2月から6月、10月が最適な時期とされています。
*価格と旬の関係
旬の時期にはあさりが豊富に獲れるため、市場に多く出回り価格が下がる傾向にあります。
これは消費者にとって経済的にも魅力的で、美味しくてお得なあさりを楽しむ絶好のチャンスです。
旬の時期にはあさりの身入りが良く、味が濃厚になります。
市場やスーパーであさりを選ぶ際は、身がしっかりと詰まっていて重みがあるものを選ぶと良いでしょう。
□あさりの味を引き出す!驚きの下ごしらえ法
あさりの砂抜きは調理の大切な工程ですが、ちょっとしたコツで格段にその味を向上させられます。
特に春の産卵前のあさりは旨味が最高潮に達しており、この時期に下ごしらえの方法を工夫すると、その美味しさがさらに引き立ちます。
では、実際にどのような方法が良いのでしょうか。
旬のあさりを楽しむ下ごしらえの方法とは、はちみつを加えることです。
通常の塩水での砂抜きにはちみつをわずかに加えるだけで、あさりの旨味成分であるコハク酸の量が増すとされています。
これははちみつ中のブドウ糖がコハク酸の生成を促進するためで、この簡単な一手間で味が格段に向上します。
独立行政法人水産総合研究センターによると、ブドウ糖を海水に加えた場合、あさりの旨み成分が2.8倍に増加することが証明されています。
家庭での塩水にはちみつを少量加えることで、これを実現できます。
実践方法は、砂抜きの際に、水1Lに対して塩を30g、はちみつを1滴加えるだけです。
この比率で砂抜きを行うことで、あさりの旨みを最大限に引き出せますよ。
□まとめ
あさりは春と秋に旬を迎え、この時期に食べるあさりは格別の味わいがあります。
各地の旬の時期を把握し、適切な時期に購入することで、美味しさも価格の面でも大いに恩恵を受けられます。
また、下ごしらえの際にはちみつを加えることで、より一層あさりの味を楽しむことが可能です。
季節の変わり目には、この美味しい海の幸をぜひ味わってみてください。