自宅で鰹節を削って、その風味を最大限に引き出した料理を味わいたいと思ったことはありませんか?
鰹節の香りは、料理に奥行きと旨味を与えてくれます。
しかし、いざ削ろうとすると、うまくいかない、粉々になってしまう…そんな経験をした方もいるのではないでしょうか。
実は、鰹節を美味しく削るには、ちょっとしたコツがあるのです。
今回は、鰹節の種類から削り方、そして保存方法まで、丁寧に解説します。
最高の鰹節の香りと味を、料理で楽しんでください。
鰹節の選び方と状態
鰹節の種類による違い
鰹節には、本枯れ節、荒節、そうだ節など、様々な種類があります。
それぞれ製法や熟成期間が異なり、風味や削りやすさも異なります。
本枯れ節は、長期間熟成させたもので、深いコクと香りが特徴です。
一方、荒節は比較的短期間で製造され、力強い風味を持ちます。
そうだ節は、比較的柔らかく削りやすいのが特徴です。
使用する料理に合わせて、適切な種類を選ぶことが大切です。
例えば、上品なだしをとりたいなら本枯れ節、風味を強くしたいなら荒節がおすすめです。
鰹節の状態と削りやすさ
鰹節の状態も、削りやすさに影響します。
表面にカビが生えている鰹節(本枯節など)は、乾いた布で優しく拭き取ってください。
水分を含ませると品質が劣化するので注意が必要です。
また、鰹節が硬すぎると削りにくく、粉になりやすいので、適度な硬さのものを使用しましょう。
古くなって乾燥しすぎている鰹節も、削りづらい場合があります。

鰹節の美味しい削り方
削り器の刃の調整方法
削り器の刃の調整は、薄く削るための重要なポイントです。
刃の調整は、木槌で削り器の台座を叩いて行います。
台座の上部を叩くと刃が引っ込み、下部を叩くと刃が出ます。
紙1枚分程度、刃が触れるのが目安です。
実際に削りながら、薄く削れるように微調整しましょう。
刃先を触る際は、必ず刃先に対して直角に指を当ててください。
平行に動かすと指を切る危険性があります。
鰹節の削る向き
鰹節には「目」と呼ばれる繊維の向きがあります。
逆向き(逆目)に削ると、粉になってしまいます。
鰹節の頭側(通常、皮が残っている側)から尾側に向かって、目の向きに沿って削るようにしましょう。
頭側を下にして、削り器の刃先を自分に向けて削ると、力が入れやすくなります。
鰹節が小さくなってきたら、削り器とかつお節を180度回転させて、引いて削る方法もあります。
削り方のコツとポイント
鰹節を削る際は、頭側の斜めの部分を台座にあてがうと、尾側が斜め上を向いた状態になり、力が入れやすくなります。
最初は粉状になることもありますが、削り続けることで、きれいな削り節が得られます。
粉が多く出る場合は、削る面を少し湿らせてから軽く火であぶると改善される場合があります。
削りたて鰹節の保存方法
削りたての鰹節は、酸化によって風味が劣化し始めます。
必要な分だけ削り、残りはラップで包むか、チャック付きのポリ袋に入れて冷蔵庫で保存しましょう。
空気に触れると乾燥し、粉になりやすくなるので注意が必要です。
削り器は、使用後に粉をきれいに掃除し、乾燥した場所で保管しましょう。

まとめ
今回は、鰹節を美味しく削るための実践的な方法を紹介しました。
鰹節の種類や状態、削り器の刃の調整、削る向き、そして保存方法など、それぞれのポイントを押さえることで、風味豊かな削りたての鰹節を楽しむことができます。
ぜひ、この記事を参考に、自宅で鰹節を削り、料理の美味しさをさらに高めてください。
美味しい鰹節料理を、創造してください。