近年、環境保護や動物愛護の観点から、菜食主義のライフスタイルが注目を集めています。
特に若い世代を中心に、ヴィーガンやベジタリアンといった食生活への関心が高まっています。
しかし、日本国内でのヴィーガンやベジタリアンの実態について、正確な情報を得ることは容易ではありません。

 

そこで本記事では、「第3回日本のベジタリアン・ヴィーガン・フレキシタリアン人口調査 by Vegewel」の最新データを基に、日本におけるヴィーガンおよびベジタリアンの現状と今後の成長可能性について考察します。
皆さんの食生活の選択肢を広げる一助となれば幸いです。

 

□日本のヴィーガンとベジタリアンの割合とは?

 

日本国内でのヴィーガンおよびベジタリアンの人口割合について、「第3回日本のベジタリアン・ヴィーガン・フレキシタリアン人口調査 by Vegewel」の最新データを見ていきましょう。

 

1:ベジタリアンとヴィーガンの割合

 

2021年12月の調査によると、「ご自身が取り組んでいる食生活はありますか?」という質問に対し、ベジタリアンが3.8%、ヴィーガンが2.2%という結果が出ました。
Vegewelでは、この2つの回答を合計し、重複回答分を差し引いた割合を「日本のベジタリアン率」と定義しています。
その結果、2021年12月時点での日本のベジタリアン率は5.1%となりました。

 

2:フレキシタリアンの割合

 

また、週に1日以上、意識的に動物性食品を減らす食生活を送る「フレキシタリアン」の割合は15.8%でした。
フレキシタリアンは「セミベジタリアン」や「ゆるベジ」とも呼ばれ、完全な菜食主義ではないものの、環境や健康への配慮から植物性食品を積極的に取り入れる人々を指します。

 

3:他の食生活スタイルとの比較

 

その他、グルテンフリーが3.8%、無添加・オーガニックが8.7%、マクロビオティックが2.5%、ファスティングが2.6%、低糖質・糖質制限が13.3%、ローフードが2.7%という結果も出ています(複数回答可)。
これらの数字から、日本国内でも様々な食生活スタイルが浸透しつつあることがうかがえます。

 

□なぜ日本のヴィーガン割合は低いのか?

 

前述の調査結果から、日本のヴィーガン率は2.2%と低い水準にとどまっています。
では、なぜ日本ではヴィーガンがなかなか普及しないのでしょうか。
ここでは、イギリスと日本の比較を通じて、その理由を探ってみましょう。

 

1:食文化の違い

 

イギリスは「ヴィーガン」という言葉の発祥国であり、現在ではイギリス在住者の2~3%がヴィーガンと言われています。
一方、日本では「何でもまんべんなく食べるのが良い」という考え方が根強く、お肉やお魚を完全に排除することへの抵抗感が強いのかもしれません。

 

2:外食時の選択肢の少なさ

 

日本の飲食店では、ベジタリアンやヴィーガンに対応したメニューが少ないのが現状です。
そのため、外食時に自分の食生活スタイルに合った料理を見つけることが難しく、ヴィーガンを実践しづらい環境にあると言えます。

 

3:コストの問題

 

自炊する場合でも、日本ではヴィーガン食材のコストが気になるという声があります。
肉や魚を使わずに満足感のある食事を作るには、高価な植物性食材が必要になることがあり、経済的な負担が大きいと感じる人もいるようです。

 

4:食の多様性への対応力

 

イギリスでは、宗教による食の制限が多様に存在しています。
そのため、社会全体として様々な食生活スタイルを受け入れる土壌があると考えられます。
一方、日本の食文化は比較的均一で、多様な食のニーズに対応しづらい面があるのかもしれません。

 

□まとめ

 

本記事では、「第3回日本のベジタリアン・ヴィーガン・フレキシタリアン人口調査 by Vegewel」のデータを基に、日本国内でのヴィーガンおよびベジタリアンの割合と、その普及が進まない理由について考察しました。

現時点では、日本のベジタリアン率は5.1%、ヴィーガン率は2.2%と低い水準にあります。
その背景には、日本特有の食文化や外食時の選択肢の少なさ、コストの問題などが挙げられるでしょう。

 

しかし、健康志向の高まりや環境問題への関心の高まりを受け、今後は日本でもヴィーガンやベジタリアンの割合が増加していく可能性があります。
飲食店がベジメニューを充実させたり、手頃な価格の植物性食材が流通したりするようになれば、より多くの人が菜食主義に取り組みやすくなるはずです。

 

日本の料理人たちが本気でベジタリアンやヴィーガン向けの料理を生み出せば、それはきっと世界中のベジタリアンたちを魅了する味になるでしょう。
伝統的な和食の技法を生かした、誰もが楽しめる革新的なベジ料理の登場に期待が高まります。

 

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